妊娠中期ガイド

妊娠20週:赤ちゃんの大きさ・胎動・中期エコーで見ること

妊娠20週は妊娠6ヶ月に入ったところ。出産予定日までちょうど半分の折り返し地点です。赤ちゃんは大きめのバナナ1本くらいに育ち、胎動をはっきり感じる人が増えます。この週の赤ちゃんの様子、ママの体の変化、中期の胎児スクリーニングまでやさしくまとめました。

妊娠20週の赤ちゃんは、頭からかかとまで約25〜26cm、体重は約300gが目安です。大きめのバナナ1本くらいの長さで、重さは卵5個分ほど。ちょうど妊娠期間の折り返し地点で、全身が「胎脂」という白いクリーム状の膜に覆われ、大きな音にも反応し始めます。数字はすべて平均のめやすで、個人差があります。

妊娠20週の赤ちゃんの大きさは「大きめのバナナ1本」くらい

妊娠20週の赤ちゃんは、頭からかかとまで約25〜26cm、体重は約300gほど。手に持つイメージなら、大きめのバナナ1本、あるいは皮をむいたとうもろこし1本くらいの長さです。

  • 身長(頭〜かかと):約25〜26cm(おおよそ23〜27cm)
  • 体重:約300g(おおよそ260〜350g)
  • 大きさのイメージ:大きめのバナナ1本/とうもろこし1本/重さは卵5個分・おにぎり3個分くらい

ただしこれは「平均のめやす」です。同じ20週でも小さめの子も大きめの子もいますし、エコーの推定体重にはもともと1〜2割ほどの誤差があります。大切なのは1回の数字ではなく、健診ごとの増え方の傾向。気になったら医師や助産師に「このペースはどうですか」と聞いてしまうのがいちばん早いです。

本やアプリで数字が急にジャンプするのはなぜ? 妊娠14週ごろまで、赤ちゃんは頭からおしりまでの長さ(頭殿長・CRL)で測ります。足を丸めているので、そのほうが正確に測れるからです。20週前後からは、頭からかかとまでの「身長」で表すようになります。20週はちょうどその切り替わりの週。だから資料によって数字が急に大きく見えることがあります。赤ちゃんが一気に伸びたわけでも、どこかがおかしいわけでもありません。

妊娠20週は妊娠何ヶ月? 週数の数え方と折り返し地点

妊娠週数(在胎週数)は、最終月経(生理)が始まった日を「妊娠0週0日」として数えます。実際に受精するのはそこから約2週間後なので、「妊娠20週」は受精からはおよそ18週ということになります。週数はいつも受精より2週間ぶん先に進んでいる、と覚えておくと混乱しません。

月数でいうと妊娠20〜23週が妊娠6ヶ月。20週は妊娠6ヶ月に入った最初の週です。出産予定日は妊娠40週0日なので、20週はまさにちょうど半分。ここまで来たことを、少し立ち止まって受け取ってもらえたらと思います。

なお出産予定日は最終月経から計算したうえで初期のエコー(CRL)で調整されるため、生理周期が不規則だった方は初期エコーの予定日のほうが正確です。

赤ちゃんの体で起きていること

  • 胎脂に包まれる:白いクリームのような「胎脂(たいし/バーニクス)」が全身を覆い、羊水に長くつかっている皮膚を守ります。生まれたての赤ちゃんに白いものがついているのは、これです。
  • 羊水をよく飲むように:飲み込む量が増え、腸には「胎便」がたまり始めます。ふつうは生まれてから最初の黒っぽいうんちとして出てきます。
  • 味を感じる準備:舌に味蕾(みらい)ができてきます。ママが食べたものの風味は羊水にも伝わると考えられています。
  • 音への反応:耳がよく働くようになり、大きな音にビクッと動くことがあります。ママの声や心臓の音は、いちばん身近なBGMです。
  • 眠りと目覚めのリズム:寝ている時間と起きている時間の区別がはっきりしてきます。ただしママのリズムとはたいてい一致せず、夜、横になって静かになったころに元気に動き出す子が多いです。

発達のスピードにも幅があり、すべてが週数どおりに進むわけではありません。

ママの体に起きやすい変化

子宮はちょうどおへそのあたりの高さまで上がってきます。健診で子宮底長を測っているのは、この高さの伸び方を追うためです。そして20週前後は、胎動をはっきり感じる人が多数派になる時期。初めての妊娠でも気づく方がぐっと増えます。一方で22〜24週ごろまで感じない方もいますし、胎盤がお腹側にあるとさらに感じにくくなります。まだでも、それだけで問題があるわけではありません。

  • 胸やけ・胃のもたれ:胃が押し上げられます。1回の量を減らして回数を分けるほうが楽なことがあります。
  • 腰痛・背中の痛み:重心が前に移り、靭帯もゆるむため。長時間同じ姿勢を避けて、こまめに休憩を。
  • こむら返り:夜中に足がつることがあります。ふくらはぎを伸ばすと落ち着くことが多いです。
  • 足首・足のむくみ:夕方に強くなりがち。足を少し上げて休む時間をつくってください。
  • 妊娠線:お腹や胸、太ももに出はじめることがあります。体質による部分が大きいので、出ても「ケアが足りなかった」わけではありません。
  • 息切れ:階段や坂道でハアハアしやすくなります。横隔膜が押し上げられるためです。
  • おりものの増加:白っぽくサラサラなら心配ないことが多いですが、かゆみ・強いにおい・色の変化があれば相談を。
  • 食欲:つわりが落ち着き、よく食べられる時期。極端な制限より、いつもの食事を整えるほうが体は楽です。

なお、この時期に胎動の回数をきちんと数える必要はありません。胎動カウントは、もっと妊娠後期になってから医師・助産師の指示で行うものです。ただし、胎動をはっきり感じるようになったあとで「明らかに減った」「いつもと違う」と感じたときは、様子を見ずにすぐ連絡してください。

薬・サプリ・漢方・ハーブティーについて: 市販薬も、「妊婦さん向け」と書かれたサプリメントも、漢方やハーブティーも、自己判断で始めたり、続けている薬を勝手にやめたりしないでください。飲んでよいかどうかは、必ずかかりつけの医師・助産師・薬剤師に確認を。持病の薬は特に、自己判断での中断がいちばん危険です。

今週やっておきたいこと:中期の胎児スクリーニングと寝る姿勢

赤ちゃんの体のつくりを詳しく見る中期の胎児超音波スクリーニング(胎児ドック)は、この20週前後に行われることがいちばん多い検査です。臓器が見える大きさに育ち、まだ全身を画面に収めやすいのが、ちょうどこの時期だからです。見ているのは、たとえばこんなところです。

  • 頭のかたちと脳の構造、顔(唇や口蓋)
  • 心臓の4つの部屋と、そこから出る大きな血管
  • 背骨のならび、お腹の壁の閉じ方
  • 胃・腎臓・膀胱、手足の骨の長さ
  • 胎盤の位置、へその緒、羊水の量

つまり性別を見るための検査ではなく、体のつくりを一つずつ確認していく検査です。性別はその流れで「見えたら教えてもらえる」おまけのようなもの。向きや姿勢で見えない日も多く、わからなくても異常ではありません。またこの検査ですべてがわかるわけではなく、生まれてからわかることもあります。「もう一度来てください」と言われるのも珍しくなく、それ自体が悪い知らせという意味ではないので、どうか落ち着いて。

そしてこの時期から、寝るときは横向きがすすめられることが多くなります。抱き枕やクッションを足の間や背中に挟むと安定します。夜中に仰向けで目が覚めても慌てなくて大丈夫。苦しいと感じたら向きを変える、という体の感覚を信じてください。

健診の回数や検査の内容・費用、そもそも詳しいスクリーニングを行うかどうかは、国や施設によって本当に違います。日本では母子健康手帳と妊婦健診の受診票を使い、23週ごろまでは4週に1回の健診が一般的ですが、最終的にはこのページではなく、あなたのかかりつけの医師・助産師と、お住まいの地域の制度に従ってください。体調が落ち着いている今は、産休・育休の手続きや里帰りの相談を進めるのにも向いた時期です。これから先の流れをまとめて知りたい方は、妊娠週数ごとの変化がわかる週数別ガイドもあわせてどうぞ。

すぐに医師・助産師に連絡してほしいサイン

次のようなときは、時間帯や「こんなことで連絡していいのかな」を気にせず、すぐに連絡してください。何もなければ、それでいいのです。

  • 出血がある(量が少なくても)
  • 強いお腹の痛み、または続くお腹の痛み・張り
  • 水っぽいものが流れ出る(破水の可能性)
  • 発熱、悪寒
  • 強い頭痛に加えて、目がチカチカする・見えにくい、または顔や手足の急なむくみ
  • 排尿時の痛み、いつもと違うにおいや色
  • 胎動をはっきり感じるようになったあとで、明らかに減った・いつもと違う
  • そのほか、急に起きた強い症状や、どうしても不安な症状

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折り返し地点まで来ました。うれしさと不安が同時にあっても、それはとても自然なことです。つらい経験をした方も、ひとりで進んでいる方も、小さな心配ごとをメモして健診に持っていってください。なおこの記事は一般的な情報で、個別の医学的アドバイスではありません。判断はいつも、あなたを診てくれている医師・助産師と一緒に。

よくある質問

妊娠20週は妊娠何ヶ月ですか?

妊娠20〜23週が妊娠6ヶ月なので、20週は妊娠6ヶ月に入った最初の週です。妊娠週数は最終月経が始まった日を0週0日として数えるため、受精からはおよそ18週。出産予定日は40週0日なので、20週はちょうど折り返し地点にあたります。

妊娠20週で胎動をはっきり感じません。大丈夫でしょうか?

20週前後で感じる方が多数派ですが、22〜24週ごろまでわからない方も珍しくありません。胎盤がお腹側にあると特に感じにくくなります。静かに横になっているときのほうが気づきやすいので、夜寝る前などに意識してみてください。心配なときは次の健診でそのまま伝えて大丈夫です。なお、胎動を毎日数える必要はまだありません。

妊娠20週の推定体重が平均より小さいと言われました。心配ですか?

エコーの推定体重にはもともと1〜2割ほどの誤差があり、同じ週数でも赤ちゃんの体格には幅があります。1回の数字だけで判断するものではなく、医師は健診ごとの増え方の流れを見ています。気になるときは「このペースはどうですか、次はいつ見ますか」と直接聞いてみてください。必要なら間隔を詰めて確認してもらえます。

中期の胎児スクリーニングでは何を見ますか?性別も教えてもらえますか?

脳や心臓、背骨、腎臓、手足の骨、胎盤の位置、羊水の量などを一つずつ確認していく検査です。性別確認が目的ではなく、見えれば教えてもらえるおまけのようなもの。赤ちゃんの向きによっては見えない日もあります。検査でわかることには限りがあり、生まれてからわかることもあることは、あらかじめ知っておくと安心です。実施の有無や費用は施設によって違うので、かかりつけに確認してください。

お腹の張りが増えてきました。受診したほうがいいですか?

動いたあとに一時的に張って、休むとやわらぐ程度なら、この時期によくある変化です。ただし、休んでも治まらない張り、規則的にくり返す張り、痛みを伴う張り、出血や水っぽいものが出るときは、時間帯を気にせずすぐ連絡してください。判断に迷うこと自体が連絡してよい理由になります。

寝るときは必ず横向きでないといけませんか?

20週前後からは横向きがすすめられることが多くなります。抱き枕やクッションを足の間や背中に挟むと安定します。ただ、眠っている間に仰向けになっていても慌てないでください。気づいたときに横を向けば大丈夫です。息苦しさや動悸が続くときは、我慢せず健診で相談してください。