発育・からだ

赤ちゃんの頭囲は月齢別にどのくらい?平均と発育の目安

頭囲は、赤ちゃんの脳が順調に大きくなっているかを外側から確かめるための数字です。月齢別の目安、伸びるペース、正しい測り方、大泉門や頭のかたちのこと、そして受診の目安までをまとめました。

頭囲は、脳の育ちを外側から見るための数字です。生後3か月ごろまでは1か月に約2cm、3〜6か月は約1cm、6〜12か月は約0.5cmほどのペースで大きくなり、1歳を過ぎると伸びはぐっとゆるやかになります。大切なのは1回の数値そのものではなく、その子なりの線に沿って増え続けているかどうかです。

健診で毎回、頭囲をはかる理由

1か月健診でも、3〜4か月健診でも、生後まもない時期の保健師さんの訪問でも、赤ちゃんは必ず頭にメジャーを巻かれます。身長と体重は親もよく見ますが、頭囲だけは「母子健康手帳になんとなく書かれている数字」で終わってしまいがちです。

それでも毎回はかるのには、はっきりした理由があります。赤ちゃんの頭蓋骨は、まだ骨どうしが完全にくっついておらず、中の脳が大きくなるのに合わせて外へ広がっていきます。つまり頭囲の変化は、脳が順調に育っているかどうかを、痛みもなく、費用もかからず、数十秒でのぞける数少ない手がかりなのです。医師や保健師が気にしていて、親はあまり気にしない。この数字はそういう位置づけにあります。

そして医師が見ているのは「今日の1回の数字」ではありません。母子健康手帳の乳幼児身体発育曲線のページに点を打っていったときにできる、その子だけの線の形です。だからこそ、健診のたびに記録が1点ずつ積み重なることに意味があります。

月齢別の頭囲のめやす

下の表は、WHOの発育基準による月齢別の頭囲の目安です。真ん中の列がちょうど半数の赤ちゃんが位置するところ、両側の列はそれぞれ小さいほうから3%、97%にあたる線を示しています。

先に、いちばん大事なことを書いておきます。パーセンタイルは順位でも成績でもありません。同じ月齢の子を小さい順に100人並べたときの立ち位置を示すだけの数字で、小さいほうが劣っている、大きいほうが優れている、という意味は一切ありません。体格や家系によって差が出るのは当たり前のことです。

パーセンタイルという言葉自体がピンとこないときは、パーセンタイルの意味と成長曲線の読み方をまとめたガイドもあわせて読んでみてください。

男の子:月齢別の頭囲(WHO基準) (cm)
月齢3パーセンタイル50パーセンタイル(中央値)97パーセンタイル
出生時32.134.536.9
1 か月35.137.339.5
2 か月36.939.141.3
3 か月38.340.542.7
4 か月39.441.643.9
5 か月40.342.644.8
6 か月41.043.345.6
9 か月42.645.047.4
12 か月43.646.148.5
15 か月44.346.849.3
18 か月44.947.449.9
2歳45.748.350.8
女の子:月齢別の頭囲(WHO基準) (cm)
月齢3パーセンタイル50パーセンタイル(中央値)97パーセンタイル
出生時31.733.936.1
1 か月34.336.538.8
2 か月36.038.340.5
3 か月37.239.541.9
4 か月38.240.643.0
5 か月39.041.543.9
6 か月39.742.244.6
9 か月41.343.846.3
12 か月42.344.947.5
15 か月43.145.748.2
18 か月43.646.248.8
2歳44.647.249.8

表は横にスワイプするとすべての列が見られます。

数値はWHO乳幼児身体発育基準(WHO Child Growth Standards)によるもので、正期産で生まれた赤ちゃんが対象です。早産で生まれた場合は修正月齢で見るか、かかりつけ医が示す発育曲線を使ってください。

母子手帳のグラフと少し違って見えることがあります。母子健康手帳に載っている乳幼児身体発育曲線は、日本国内の乳幼児身体発育調査をもとにした帯グラフ(3パーセンタイルから97パーセンタイルの範囲)です。上の表はWHOの基準なので、同じ子でも見え方がわずかに変わることがあります。どちらが正しいという話ではなく、ものさしが違うだけです。健診では母子手帳のグラフを基準に見てもらってください。

頭囲はどのくらいのペースで大きくなる?

頭囲は、月齢によって伸びるスピードがはっきり変わります。おおよその目安は次の通りです。

  • 生後0〜3か月:1か月あたり約2cm。人生でいちばん頭が急に大きくなる時期です。
  • 3〜6か月:1か月あたり約1cm。
  • 6〜12か月:1か月あたり約0.5cm。
  • 1歳以降:1年かけて数cm程度と、ペースは大きく落ち着きます。

1歳の誕生日を迎えるころには、頭囲は生まれたときより10cm前後大きくなっているのが一般的です。裏を返せば、生後2〜3か月という伸びざかりの時期に何週間も数字がほとんど動かないなら、値そのものが真ん中あたりであっても一度相談する価値があります。ペースは、数字の大きさそのものより多くのことを語ります。

正しい測り方と、ズレやすいポイント

測り方自体はとてもシンプルですが、ちょっとした違いで結果が変わります。

  • 伸び縮みしないメジャー(紙製、またはしっかりした布製)を使います。手芸用のやわらかいものは伸びることがあります。
  • 前は眉のすぐ上、横は耳の上を通し、後ろは後頭部のいちばん出っぱっているところに当てます。
  • メジャーが頭のいちばん太いところを通るよう、位置を少しずつずらして確かめます。
  • 2〜3回はかって、そのなかでいちばん大きい値を採用します。

ズレる原因もはっきりしています。髪の量や結び方、赤ちゃんが動いて泣いてしまうこと、メジャーがほんの少し斜めになること。これだけで0.5cm以上変わることは珍しくありません。前回より少し減っているように見えるときは、頭が縮んだのではなく、測り方が違った可能性のほうがずっと高いのです。

家ではかるなら、眠っているときか、授乳のあとで機嫌のいいタイミングが向いています。ただし家庭での数字はあくまで参考です。記録の軸にするのは、健診で測ってもらった値のほうにしてください。

生まれたての頭のかたちと、泉門のこと

生まれた直後の頭は、思い描いていた丸い形とはずいぶん違うことがあります。産道を通るとき、赤ちゃんの頭蓋骨は骨と骨がわずかに重なり合い、細長く形を変えて出てきます。とがった形やいびつな形は、数日から数週間かけて自然に落ち着いていきます。頭にやわらかいこぶ(産瘤など)がある場合も、多くは時間とともに引いていきます。

もう一つよくあるのが、向きぐせによる頭のゆがみです。いつも同じ方向を向いて寝ていると、その側の後頭部が平たくなってきます。これは脳の問題ではなく、寝ている姿勢のクセによるものであることがほとんどです。気になったら、健診を待たずに早めに小児科や保健センターで相談してください。早い時期のほうが、向きを変える工夫や、起きている間の腹ばい遊び(うつぶせの時間)といった日常の対応でよくなりやすいからです。何らかの治療や器具が必要かどうかは、実際に赤ちゃんを診た医師が判断することで、ネットの情報や見た目だけで決められるものではありません。なお、うつぶせにするのは大人がそばで見ている起きている時間だけにし、眠るときはあおむけが基本です。

頭のてっぺんには、骨と骨のあいだのやわらかいすきま、いわゆる泉門があります。後ろ側にある小さいほう(小泉門)は生後2〜3か月ごろまでに、おでこ側にある大きいほう(大泉門)は生後9〜18か月ごろに閉じることが多いとされています。閉じる時期には個人差が大きく、少し早くても遅くても、それだけで異常ということにはなりません。そっと触れたときに脈に合わせてトクトクと動いているのも、正常な状態です。こわくて触れないという方も多いのですが、髪を洗うときなどに普通に触れる分には問題ありません。

ただし例外があります。泉門が明らかにくぼんでいるとき、あるいは赤ちゃんが泣いておらず、落ち着いた状態で縦に抱いているのに泉門がふくらんで張っているときは、すぐに受診してください。泣いているときや寝かせているときに一時的にふくらむのは自然なことなので、確認は「機嫌よく、縦抱き」の状態で行います。

大きめ・小さめでも、多くは家族ゆずり

頭囲がずっと大きめでも、ずっと小さめでも、その子なりの線に沿ってきちんと増え続けているなら、多くの場合は体質や家族の特徴です。パパやママ、きょうだいの帽子のサイズを思い出してみてください。頭の大きさは、身長や体格と同じように家族で似ることがよくあります。

医師が注目するのは、位置ではなくパターンの変化です。

  • 短い期間でグラフの線をいくつも上向きに横切っていく
  • 増えるのが止まってしまい、線から下へ外れていく
  • 体重や身長の伸び方とちぐはぐになっている

これらはどれも、原因を確かめる価値のある変化です。一方で、グラフはあくまで体の大きさを比べる道具であって、赤ちゃんが健康かどうかを判定するものではありません。数字が真ん中でも気になる様子があれば受診していいですし、数字が端のほうでも元気に育っている子はいくらでもいます。全体を見て判断できるのは、実際に診察したかかりつけ医だけです。

頭囲の数字を動かすために、飲ませ方や離乳食を変えないでください。ミルクを足す、離乳食を早める・増やす・減らす、栄養を強化するといった判断は、すべてかかりつけ医や健診の栄養相談で決めることです。自己判断で食事を変えても良い方向にはつながりませんし、頭囲は栄養だけで決まる数字でもありません。

こんなときは受診を

すぐに医療機関へ(夜間・休日でも):

  • 泉門が明らかにくぼんでいる、または機嫌よく縦抱きにしているのに張ってふくらんでいる
  • ぐったりして反応が乏しい、繰り返し吐く、けいれんがある
  • 頭を強くぶつけたあと、いつもと様子が違う

数日以内にかかりつけ医へ:

  • 頭囲が急に大きくなり、グラフの線を次々に上へ横切っている
  • 頭囲がしばらくほとんど増えていない
  • 頭のかたちのゆがみが強くなってきた、いつも同じ方向しか向かない
  • 頭の大きさの変化が、体重や身長の伸びとかみ合っていない
  • 目が合いにくい、追視や首すわりなど、発達の様子が気になる
  • 健診の数字を見てからずっと不安が消えない(これだけでも十分な受診理由です)

頭囲の記録を、1本の線として見返す

BabyMindでは、身長・体重・頭囲を記録して、これまでの変化をグラフでふり返れます。健診で相談するときの材料にはなりますが、WHOの発育曲線を重ねて表示するものではなく、診断をするものでもありません。健診での測定の代わりにはならない点だけ、覚えておいてください。

BabyMindを使ってみる

頭囲の数字は、点で見ると意味がわかりにくく、線でつないではじめて語り出します。健診のたびに記録を残し、気になったことはその場で聞く。頭囲との付き合い方は、それでほぼ十分です。

よくある質問

頭囲は家でも測ったほうがいいですか?

必ずしも必要ありません。健診で測ってもらった値が記録の軸になります。家で測る場合は、伸びないメジャーを使い、眉の少し上と耳の上、後頭部のいちばん出ているところを通して2〜3回はかり、いちばん大きい値を採用してください。髪や動きで0.5cm以上変わることがあるので、1回の数字に一喜一憂しないことが大切です。

健診で「頭が大きめ(小さめ)ですね」と言われました。心配ですか?

大きめ・小さめであること自体は、良い悪いの評価ではありません。その子なりの線に沿って増え続けていて、家族にも頭が大きめ(小さめ)の人がいるなら、体質であることが多いとされています。気にかけられるのは、短期間で線を上へ横切っていく、増えが止まる、体重や身長の伸びとちぐはぐになる、といったパターンの変化です。不安が残るときは、遠慮なくかかりつけ医に相談してください。

大泉門はいつ閉じますか?触っても大丈夫?

後ろの小泉門は生後2〜3か月ごろまでに、おでこ側の大泉門は生後9〜18か月ごろに閉じることが多いとされています。時期には個人差があります。髪を洗うときなどにそっと触れる程度なら問題なく、脈に合わせてトクトク動くのも正常です。ただし明らかにくぼんでいるとき、または機嫌よく縦に抱いているのに張ってふくらんでいるときは、すぐに受診してください。

頭の形がゆがんでいます。自然に治りますか?

生まれた直後の細長い形やとがった形は、数日から数週間で自然に落ち着きます。片側が平たくなる向きぐせによるゆがみは、多くが寝る姿勢のクセによるもので、早い時期ほど向きを変える工夫や起きている間の腹ばい遊びで改善しやすいとされています。気になったら健診を待たずに相談を。治療や器具が必要かどうかは、診察した医師が判断することです。

母子手帳のグラフとWHOの表で、見え方が違うのはなぜですか?

もとになっている調査が違うからです。母子健康手帳の発育曲線は日本国内の乳幼児身体発育調査に基づく帯グラフで、このページの表はWHOの基準です。ものさしが違うので同じ子でも位置の印象が少し変わります。どちらかが間違っているわけではなく、健診では母子手帳のグラフを基準に見てもらうのが基本です。

頭囲を大きくするために、ミルクや離乳食を増やしたほうがいいですか?

いいえ。頭囲を動かす目的で、ミルクを足す、離乳食を早める・増やす・減らすといった変更はしないでください。授乳や離乳食のすすめ方を変えるかどうかは、赤ちゃん全体を見たうえでかかりつけ医や健診の栄養相談で決めることです。心配な点は、自己判断で対処せずそのまま相談するのがいちばんの近道です。