発育のめやす

赤ちゃんの体重は月齢別にどれくらい?平均と増え方の目安

同じ月齢でも、健康な赤ちゃんの体重にはかなり幅があります。月齢別のめやす表、生まれてすぐの生理的体重減少、1週間あたりの増え方、家庭の体重計で数字がずれる理由、そして受診が必要なサインまで、日本の乳幼児健診と母子健康手帳に沿ってまとめました。

赤ちゃんの体重に「この月齢ならこの数字」という一つの正解はありません。同じ月齢でも健康な範囲はかなり広く、大切なのは一回の数字より増え方の流れです。生後3か月ごろまでは1週間に150〜200g前後増え、多くの赤ちゃんが生後5か月ごろに出生体重の約2倍、1歳ごろに約3倍になります。

まず知っておきたいこと:体重は「点」ではなく「線」で見る

1か月健診や3〜4か月健診のあと、体重の数字が頭から離れなくなる方はとても多いです。「発育曲線の下のほうですね」「もう少し増えてほしいですね」という一言だけで、その日の授乳がぜんぶ不安になってしまうこともあります。

でも、体重は一回の測定で良し悪しが決まるものではありません。小児科の医師や保健師さんが見ているのは、その子が自分の線に沿って伸びているかどうかです。ある日の体重は、測った時間、服、おむつ、直前の授乳やうんちで簡単に100g以上動きます。

体重は、身長や頭囲、機嫌、飲み方、おしっこの回数などと組み合わせて、はじめて意味を持ちます。数字だけを切り取って心配しすぎないでください。パーセンタイルの意味と成長曲線の読み方もあわせて読むと、グラフ上の数字をどう受け止めればよいのかが見えやすくなります。

月齢別の体重のめやす

下の表は、WHO(世界保健機関)の乳幼児身体発育基準にもとづく月齢別の体重のめやすです。左の列に近いほど小柄、右の列に近いほど大柄というだけで、成績表でも合格ラインでもありません。

男の子:月齢別の体重のめやす (kg)
月齢3パーセンタイル中央値(50パーセンタイル)97パーセンタイル
出生時2.53.34.3
1 か月3.44.55.7
2 か月4.45.67.0
3 か月5.16.47.9
4 か月5.67.08.6
5 か月6.17.59.2
6 か月6.47.99.7
9 か月7.28.910.9
12 か月7.89.611.8
15 か月8.410.312.7
18 か月8.910.913.5
2歳(24か月)9.812.215.1
女の子:月齢別の体重のめやす (kg)
月齢3パーセンタイル中央値(50パーセンタイル)97パーセンタイル
出生時2.43.24.2
1 か月3.24.25.4
2 か月4.05.16.5
3 か月4.65.87.4
4 か月5.16.48.1
5 か月5.56.98.7
6 か月5.87.39.2
9 か月6.68.210.4
12 か月7.18.911.3
15 か月7.79.612.2
18 か月8.210.213.0
2歳(24か月)9.211.514.6

表は横にスクロールできます。

出典:WHO 乳幼児身体発育基準(WHO Child Growth Standards)。正期産で生まれた赤ちゃんを対象とした基準で、早産の場合は修正月齢で見るか、かかりつけ医が使っている発育曲線を確認してください。

パーセンタイルは点数でも順位でもありません。たとえば10パーセンタイルは、同じ月齢の赤ちゃん100人のうち小さいほうから10番目あたりという位置を示しているだけです。50に近いほど良い、下にいくほど悪い、ということはまったくありません。小柄な赤ちゃんは、小柄な体格の赤ちゃんです。

母子健康手帳の発育曲線との違い
日本の母子健康手帳に載っている乳幼児身体発育曲線は、厚生労働省の乳幼児身体発育調査、つまり日本の赤ちゃんの実測データをもとにつくられていて、帯の上下は3パーセンタイルと97パーセンタイルです。WHOの基準とは元になった集団が違うので、線の位置は少しずれます。健診でかかりつけ医が使うのは母子健康手帳の曲線ですから、日々の記録はそちらを基準にしてください。

生まれて最初の2週間:生理的体重減少

生まれた直後の赤ちゃんは、まず体重が減ります。これは「生理的体重減少」と呼ばれるもので、体の余分な水分が出ていくこと、そして飲む量がまだ少ないことによって起こる自然な変化です。異常ではありません。

減る量のめやすは出生体重の約7〜10%までで、生後3〜4日ごろに底を打ちます。そこから増えはじめ、多くの赤ちゃんは生後2週間ごろまでに出生体重に戻ります。産院や新生児訪問で体重をこまかく確認されるのは、この山を無事に越えられたかどうかを見ているからです。

ですから、この時期の「昨日より減った」は、それだけでは心配のサインではありません。ただし、生後2〜3週間たっても出生体重に戻らない場合は、必ず医師や助産師に相談してください。

実際にはどれくらいのペースで増える?

親御さんが本当に知りたいのは、合計の体重より「今週どれくらい増えていればいいのか」であることが多いものです。おおよそのめやすは次のとおりです。

  • 生後0〜3か月:1週間あたり およそ150〜200g
  • 生後3〜6か月:1週間あたり およそ100〜150g
  • 生後6〜12か月:1週間あたり およそ70〜90g
  • 1歳〜2歳:さらにゆるやかになり、週単位ではほとんど変化が見えないことも多い

節目としてよく使われるのが、生後5か月ごろに出生体重の約2倍、1歳ごろに約3倍というめやすです。ただしこれはあくまで平均で、健康な赤ちゃんの幅はもっと広く、出生体重が大きめだった子はゆっくり、小さめだった子は勢いよく増えることもよくあります。

増え方は毎週きれいに一定にはなりません。よく飲む週、あまり飲まない週、体調をくずした週、離乳食が始まって一時的に停滞する時期。1週間だけを取り出して判断せず、3〜4週間の流れで見てください。

いちばん大事なお願い:体重の数字を動かすために、授乳やミルクの量、離乳食の進め方を自己判断で変えないでください。ミルクを足すことも、濃さを調整することも、量を減らすことも、まずはかかりつけ医や保健師さん、助産師さんに相談してから決めることです。よかれと思った調整が、赤ちゃんの負担になることがあります。

家で量った数字が当てにならない理由

ベビースケールを借りたり買ったりして毎日量ると、かえって不安が増えてしまうことがあります。家庭での測定には、次のような誤差のもとがあるからです。

  • 体重計が違う:健診で使う体重計と家の体重計では、そもそも数値が一致しません。
  • 校正されていない:医療機関の体重計は定期的に校正されていますが、家庭用のものはほとんど校正されていません。
  • 服とおむつ:着せたまま、おむつをつけたままで量れば、その重さがそのまま数字に乗ります。おむつは濡れ具合でも変わります。
  • 授乳のタイミング:授乳直後と授乳前では、簡単に100g以上ちがいます。
  • うんちとおしっこ:出た直後かどうかだけで数字は動きます。
  • じっとしていない:手足をバタバタさせているときの数値は安定しません。

コツは、条件をそろえることです。同じ体重計で、同じくらいの時間帯に、裸で(または毎回同じ状態で)、授乳前に。そして毎日ではなく、週に1回程度で十分です。比べるときは同じ条件どうしで比べ、1回の数字ではなく何回か測った流れを信じてください。地域の子育て支援センターや保健センターに置いてあるベビースケールを、いつも同じ場所で使わせてもらうのも良い方法です。

母乳とミルクでカーブが少し違うのは自然なこと

最初の数か月を過ぎると、母乳で育っている赤ちゃんと育児用ミルクの赤ちゃんとで、体重の増え方のカーブがわずかに違ってくることが知られています。一般に、生後数か月以降は母乳の赤ちゃんのほうがゆるやかなペースになる傾向があります。

これは、どちらかが優れているという話でも、直さなければいけない問題でもありません。WHOの発育基準はおもに母乳で育った赤ちゃんのデータをもとにつくられており、日本の母子健康手帳の曲線は母乳もミルクも含む日本の赤ちゃんの調査にもとづいています。どの曲線で見るかによって印象が変わるのは、そのためです。

完全母乳でも、混合栄養でも、完全ミルクでも、見るべきところは同じです。その子が元気で、しっかり飲めていて、自分のペースで伸びているかどうかです。

チャートより先に、受診してほしいサイン

ここまでは「流れで見ましょう」という話でしたが、グラフとにらめっこするより先に、専門家に見てもらったほうがいい状況もあります。次のどれかに当てはまるときは、かかりつけの小児科、出産した産院、または地域の保健センターに連絡してください。

  • おしっこが出ていない、またはいつもよりはっきり回数が少ない
  • 生後2〜3週間たっても出生体重に戻らない
  • 生後2週間を過ぎてから体重が減ってきた
  • 発育曲線の主な線を2本以上、下向きに横切っている
  • いつもより異常に眠りがちで起こしにくい、または飲み方が明らかに弱い
  • ぐったりしている、機嫌が戻らない、顔色がいつもと違う
  • うまく説明できないけれど、親として「何かおかしい」と感じる

最後の一つは本気で書いています。毎日その子を見ている人の違和感は、数字より早くサインに気づくことがあります。受診して「大丈夫でしたね」と言われるのは、まったく無駄ではありません。

逆に、増えがゆっくりでも、おしっこがしっかり出ていて(1日に何度もおむつが濡れていて)、機嫌がよく、目が合い、よく飲んで、よく眠っているなら、多くの場合は経過を見ていける状況です。ただし、その判断ができるのは、赤ちゃんを実際に診たかかりつけの医師だけです。このページはその代わりにはなりません。

体重の「線」を、手元に残しておく

BabyMindでは、身長・体重・頭囲を記録して、時間とともにどう変化してきたかを見返せます。健診と健診のあいだの流れを自分の目で確かめられるので、「増えていないかも」という不安を実際の記録と照らし合わせられます。健診での体重測定や医師の診断に代わるものではありませんが、相談に行くときの材料になります。

BabyMindをダウンロード

最後にもう一度。赤ちゃんの体重に順位はありません。小柄であることは劣っていることではなく、曲線の下のほうを進むのは、たくさんの健康な赤ちゃんが実際にしていることです。気になったときに聞ける相手を持っておくこと、それがいちばん確実な安心です。

よくある質問

赤ちゃんの体重は毎日量ったほうがいいですか?

生後まもない時期に医師や助産師から指示がある場合を除いて、毎日量る必要はありません。日々の数字は服やおむつ、授乳やうんちのタイミングで簡単に動くので、かえって不安になりがちです。週に1回、同じ体重計で同じ条件で量り、数週間の流れとして見るほうが実態に近くなります。

発育曲線の帯から外れていたら異常ですか?

外れている=病気、ということではありません。健康でも帯の外を進む赤ちゃんはいます。医師が気にするのは位置そのものより変化の向きで、その子なりの線に沿って伸びているか、急に下向きに横切っていないかを見ています。心配なときは自己判断せず、母子健康手帳を持って受診してください。

体重の増えが少ないと言われました。ミルクを足したほうがいいですか?

自己判断で足したり減らしたりしないでください。足す量やタイミングは、体重の経過、飲み方、おしっこの様子などを合わせて決めるもので、かかりつけ医や助産師、保健師さんに相談して決めることです。母乳外来や地域の保健センターの育児相談も利用できます。

出生体重が小さかったのですが、追いつきますか?

小さめで生まれた赤ちゃんの多くは、その子のペースで成長していきます。ただし早産だった場合は、月齢そのものではなく修正月齢で見る必要があり、使う発育曲線も変わることがあります。どの基準で見ればよいかは必ずかかりつけ医に確認してください。

離乳食が始まってから体重の増えが止まった気がします。

生後6か月以降は増えるペースがもともとゆるやかになり、1週間あたりの増え方は生まれたころよりかなり小さくなります。寝返りやハイハイで動きが活発になる時期とも重なります。ただし体重が減っている、飲み食いが明らかに落ちている、元気がないといった様子があれば受診してください。

母子健康手帳の曲線とこのページの表が違うのはなぜですか?

元になっているデータが違うためです。母子健康手帳の乳幼児身体発育曲線は日本の赤ちゃんを対象にした厚生労働省の調査にもとづき、このページの表はWHOの乳幼児身体発育基準にもとづいています。どちらも正しく、健診の場で実際に使われるのは母子健康手帳の曲線です。